葉脈と潮流

純粋さを磨き、迷わない。

モデリング日誌(2023メッシュ編)

はじめに

こんにちは。墨鼠です。

ここ最近3Dモデルをもう一度作っているのですが、毎日書いている日記用に撮影した画像が積み重なって進捗日誌みたいなものができあがったので記事を書いてみました。3Dモデルってこうやってできてるんだな、とか思っていただければと思います。あわよくばみんなの3Dモデルに対する興味を惹きたい!

まあとにかく、始めていきましょうか。どうぞ。

 

0日目

三面図を描く。正確な図が書けるわけではないのであくまで下絵程度。たとえば顔が大きめで5頭身くらいになっているから顔は後で小さくする(顔の横にある丸が実際に作る顔の大きさの参考)。どちらかというとデザインの覚書の意味合いが強いかも。あと作る二人の身長差とか。これを読みこんでblenderに設定して初日は終了。

 

1日目 (3/11)

顔らしきものを作る。とりあえずトポロジーとそれらしい形を作るの優先。デフォルメの下絵をもとにしたのでまだ形がデフォルメのまま。それでも最低限は出来たので満足。

 

2日目 (3/13)

ざっくりとこねてリアル調の顔にする。一見よさげだけど目頭とか口元とか小鼻とかがまだ微妙。ただ埒が明かないので次の日は体を作ることに決めて作業を終了する。

 

3日目 (3/15)

見ていたら顔を修正したくなったので予定を変更し、気になった部分を修正する。頬の形とかもよくなってだいぶ違和感がなくなってきた。かわいいね。

 

4日目 (3/16)

身体を作る。トポロジーを優先したのでまだちゃんとできてはいない。顔も大きい…

 

5日目 (3/19)

脚と肩周りを作る。鎖骨から胸へのラインが難しい。合っている気もするが、「気がする」ってときはだいたい間違っているのよね。まあいったんこのままにして腕や足先を作ろう。

 

6日目 (3/20)

腕と足を作る。足はまだ指のない靴下状態。このままで大まかにアタリを取っていく。何か先っぽが平べったい気もするし踵も変だし細長い気もするが、まあアタリなので気にしない。

 

7日目 (3/21)

足指を作る。用事があったので中途半端なところで終わってしまった。とはいえ、人差し指を作ったらコピペして残りの指を作るだけなのだが。足指の形は難しいが、自分の足が何とか参考にできるのでがんばった。

 

8日目 (3/22)

足指を完成させる。指をコピペで増やして、少しずつ調整して、全体の形を修正して。足指にフェティシズムがあるのでこのあたりはよく観察している。まだまだ足りない感じもするが、いったん終わらせて手指に移ろうと思う。お手手!

 

9日目 (3/23)

手を作る。作るというか前のモデルから移植してくっつけて調整しただけ。身体が一旦できたので全体のバランス調整も行った。

調整方法としてはUnityに持っていってシーンに配置してVRで確認ながらblenderで再度調整するという感じ。画面を通して見るより細かいバランスのズレがよく分かるのでとてもよかった。この日に感じたことの羅列が日記にあったのでコピーしておく。

  • 足が小さすぎる
  • 胴が薄すぎる
  • 指が少し長い
  • 顔が丸い
  • 顔がそこそこ大きい
  • 足や腕の肉付きが足りない
  • 胸と鎖骨の間あたりが、なんか、なんかヤダ!

多い! まあ色んなことが分かったのはよいことですね。

 

10日目 (3/24)

口内を作った。口蓋と舌と歯。地味だし楽しくはない。写真もない。

人体がすべて完成したのでコピーしてもう一人のモデルを作る。背が高い子なのでモデルを拡大して、全体のバランスを調整して、という感じ。

Unity内で並べられた二人のモデル。二人のシルエットに差異を作ろうとして、でも似たようなスレンダーなモデルになってしまって苦労していたようだ。でも気にしても進まないし、どうせ服を着せるので考えないようにしたようである。

 

11日目 (3/28)

背の高い子の顔を作る。少し長めに、吊り目気味に。写真はないけれどもう一体の顔もコントラストを作るために修正したようだ。背の高い子は美少女ではないので顔に若干の癖をつけたいけれど、癖を付けすぎると不細工になりすぎるので塩梅が難しかった。

 

12日目 (3/29)

髪の毛と猫耳のアタリを作る。当日の日記には「ここまでは簡単なわけで、こっからだよ、勝負は。悠梨の癖っ毛や、鈴のふわふわしてそうな髪質をうまく表現していかないと。」というようなことが書いてあった。完璧主義者だなあ。

 

13日目 (3/31)

髪の毛を進める。髪の毛について何となくのイメージしかないとそれっぽいものしかできない。ホットペッパービューティーのアプリで色んな人の髪の毛を見ながら実践の中で学んでいった。

 

14日目 (4/1)

髪の毛。これってあんまり癖っ毛じゃなくない?と思ってウェーブを頑張ってつけた気がする。シルエットの美しさと癖っ毛らしさの両立が難しい。

 

15日目 (4/2)

背の高い子の髪の毛完成。背の低い子の方の髪の毛に移る。ストレートの髪の毛楽すぎる。感動。あと猫耳を作った。

 

16日目 (4/4)

シャツを作る。この日はゲームたくさんしててあまり時間を割けなかったらしい。言われてみれば胸のあたりとか凸凹してて裸体を膨らませただけのシャツっぽい。

 

17日目 (4/5)

背の低い子にワンピースとメイドエプロンを着せる。写真はないが背の高い子にジーンズも穿かせた。「服は何をどこまでやればいいかがわからず、けっこう難しい。」と日記にある。ふわっとしたことを言っている。何を考えていたかはもう思い出せないな…

 

18日目 (4/7)

メイドの子に靴下とローファーを履かせる。靴下は足にピッタリ合わせればいいけれど、靴は足の形をそのまま拡大したものではないから難しい。このあたり、実物が目の前にないと厳しい。画像検索で頑張った。

 

19日目 (4/12)

メイド服にリボンをつける。メイド服は作るものが多くて大変。あとマテリアルにベタ塗りで色を付けてみた。これだけでもテンション上がってうれしくなるね。

 

20日目 (4/7)

フリル。見よう見まねで作ったが合っているのだろうか。構造的には合っているけれど、一番カワイイ形ではないだろうから気になる。一応これで二人の服は大体終わり。

 

21日目 (4/16)

正四面体のピアスを作る。あと書いてないけどシャツの子にブレスレットも作った。幾何学的な図形はアルゴリズムの導出が必要になるので難しい。楽しいけどね。

 

22日目 (4/17)

シャツの子に靴を履かせる。前に作ったモデルから流用したが、足の大きさに合わせてある程度修正も行った。あと二人の顔を作ってから一か月ほど経っていたので、直したい点が見つかって修正していた。修正はキリがない…

 

23日目 (4/18)

時間があんまりなかったので靴紐とそれを通す穴を作っただけ。だけ、なのだけど実はこれで最後のパーツが完成した。長かったけど、あっけない。ここからはUV関連の作業が増えるのだけど、それはまた別の記事で。

 

24日目 (4/22)

ミラーを解除して左右非対称な部分(ボタン部分のシャツ生地とか)を修正して、終わり! 仮で他の人の作ったテクスチャを持ってきて貼ったらすごい良くなった。眉毛無いの怖いけどそういうウチの子も良いな…

 

メイドの子も。顔がまだ微妙な気がするけど、テクスチャで化粧すればよくなると思っている。たぶん。化粧後を見据えてすっぴんを作るのって難しい。この段階で美少女にするとアイライナーとか入れた後に変になっちゃうのよね、たぶん。しかし、ちゃんとかわいくなってよかったね。本当に。

 

 

終わりに

と、言うわけで、完成しました。24日かかって、一日3時間くらい作業してたから、だいたい70時間くらいかな… よくがんばったね、えらい。実際にモデル作る中でどれくらいの工数がかかるのかと思ってたけど、けっこう想定通りの感じ。二体作ったから70時間かかったけど、1体だけなら45時間くらいになるのかな。案外手がかかるようにも思えるし、これくらいでできるのかという感動があったりもする。どっちだ。

しかし、こうして見てみると楽しいね。タイムラプス動画みたいな、少しずつ肉付けとブラッシュアップがされていく感じ。記録したのを自分で見ていて楽しかったから記事にしてみたけど、楽しんでくれたら幸いです。

また、こうやれば3Dができるという道筋を示す目的もあるので、もし気になった人はblender始めてみてください。楽しいよ。道は長いけどね!