どもどもっす、藍鼠だよ。前回(#06)の投稿からだいぶ時間が経ってしまいました。まあ詳しくは#6.5の記事を見てください。心情とかはだいたいそっちに書いたので。技術面でやったことを書いていきます。
ブログ記事にしていないだけで進捗はかなり生まれていて、テクスチャだけじゃなくブレンドシェイプの設定もUnityの環境構築までこなしてるんですけど、急いでたのとテクスチャと環境構築を同時並行したせいで書く暇がなかったんですよね。テクスチャは完全に終了したのでとりあえずその分を記しておきますね。
参考リンク:かんたんBlender講座
テクスチャというのはプラモデルの塗装のようなもので、ポリゴンに模様を付けることができます。これまでの画像でも色はついてましたが、それはポリゴン一つに一つの色しか設定できません。例えば、立方体のポリゴンを作ったとして、それぞれの面を一色でベタ塗りすることはできても、サイコロのような模様を描くことはできません。そのためにUV展開をして、テクスチャで模様を書き込みます。まずテクスチャの完成品を見せますね。
うーん、奇妙。顔っぽいところとか髪っぽいところとかが見て取れるけど微妙に形が歪んでるところがプレス機にかけた美少女フィギュアのような気持ち悪さを感じさせていますね。これを完成品だといわれてもピンとこないと思うので、簡単にUV展開とテクスチャについて話しますね。
たぶん画像で見たほうが分かりやすいと思います。例として立方体のポリゴンを使いましょう*1。左がUV展開図です。テクスチャの画像は先ほど見せた通り正方形の画像なのですが、その画像のどの部分をどのポリゴンに割り当てるかを設定するのがUV展開ですね。これで展開は済んだので左の画像に模様を描きこめば3Dモデルにも描きこまれるようになります。サイコロを描いてみましょう。
白背景の画像を作って適当にサイコロの目を描いてみました。1の目に描いた顔や病気にかかったような3の目がちゃんと反映されているのが分かると思います。こうやってポリゴンに詳細な模様を描いていくんですね。説明終わり。
技術的なお話。基本的にはさっきのリンク先を見ながらやれば問題ないはず。気づいたポイントだけ記していきます。
シーム大事。ホントに。
シームとは展開の時に入れる切り込みのようなものです。上の立方体のポリゴンでも何気に入れてます。UV展開は起伏のあるメッシュでも歪みを少なくして2Dに展開してくれるのですが、適切にシームを入れないと歪みが大きくなります。
上がシームなし、下がシームありのUV展開です。シームがないと円筒を強引に平面展開して同心円状の展開になっちゃうんですね。この円筒に何か文字や模様を描きこみたい場合、シームありの展開の方が綺麗に描きこめるのは明らかです。また、UV展開図においてそれぞれのポリゴンに十分な広さがないとテクスチャを張ったモデルが粗く見えて(解像度を落としたような粗さ)しまうのでシームは十分につけましょう。付けすぎても縫合する辺が断続的に見えてしまうので感覚は各自でつかみましょう。たぶん数学的な記述をすればシームを付けるべき形を述べられるけど、そういった表現力がないのと読解できる読者が限られるので僕はやりません。
お絵かきソフトを使ってテクスチャを描こう
参考記事ではblenderでもテクスチャは描けると書かれています。それは確かなのですが、blenderだけで綺麗なテクスチャを描くのはほぼ不可能なので使い慣れたお絵かきソフトを使いましょう。blenderだけでテクスチャを作成するのは(windowsの)ペイントだけで絵を描くくらい無茶で無駄な行為です。テクスチャの画像をpngなどで作ってblenderで読み込んだ後は、お絵かきソフトでUV展開図をもとに描きながらたまにpngで保存してblenderでテクスチャ画像の再読み込み(図1)をしてどう反映されるかの確認をしましょう。それをもとに修正してまた確認して、の繰り返しです。下は図1です。
結局描く対象が3Dのメッシュになるだけでこの辺は普通のお絵かきと同じですね。お絵かきスキル、とくに配色のセンスと塗り力(ぢから)がそのままテクスチャの良し悪しに出るので僕はけっこう苦労しました。髪の毛とかかなりごまかしてる。。僕の話は置いておいて、メッシュのモデリングと違って誤魔化しがきかないので絵が描けない人は依頼するのも良いかもしれません。テクスチャを描くための順応がちょっとだけあるので依頼料は高くなるかもしれませんが。。。
っていうか本当に髪の毛描けないので誰か描いて。おいしい石窯ピザ奢るので。。。
細かい色指定は後でOK
blender内で完結するなら別ですが、だいたいMMDだのUnity内で使うことになると思うのでそちらでシェーディングなどの設定と兼ね合わせて最終的に調整します。なのでテクスチャ描いている途中の色調整はテンションが上がる程度に留めておくと二度手間を防げてよいです。
Substance Painterについて
テクスチャを描くプロ用ソフト、らしい。学生だと無料で使えるらしいので使ってみた。ライセンス申請フォームが英語だけど適当に解読しながら学生証のコピーを伏せて申請したら意外と簡単にライセンス発行してくれた。
それはいいのだけど、適当に使ってても使い方が1割くらいしか分からないし、調べても日本語での説明がほとんど落ちてないのでとりあえず諦めました。法線マップを含めてかなりリアルなテクスチャが描けるようですが、結局VTuberのキャラはトゥーンシェーダー使うし先送りにしました。背景に置く小物のテクスチャには絶対使うので解説書は買いました。最近の3Dゲームは大体これ使ってテクスチャ描かれてそう。
こんなところかな。そんなこんなでできたのがさっきのテクスチャ画像で、張った結果の画像がこちらになりますね。
いやー、カワイイですね。目が好き。どんな生き方してたらこんな落ち着いていてなおかつ苦境を生き抜いたひとの目になるんですかね。強そう。
次回はブレンドシェイプに軽く触れてUnityの環境構築について話そうと思います。まだ撮影にこぎつけられそうにないので次の記事はそんなに遠くないうちに投稿するかな、たぶん。因みにモデリングはこれでほぼ終了だけどモデリング日誌は続くよ。Vtuberが安定するまではおそらく。
ところで、この日誌自体は人間にVRで変身できることを伝えて変身してもらうために始めたけど、モデリングが手探りなのでモデリングが可能であることしか使えられないんですよね。つまりあまりモデリングの参考にはならないので、二人目のモデリングも日誌にしてそっちを参考にしやすくしようと思ってるよ。マジで人間を変身させていきたいので*2。
次回→ #08 Unity環境構築
P.S.
あのね、さっきチラッと見せたけど、ジャケットの模様を描いたんですよ。左の袖と背中に描いてあるやつ。見てほしいので再掲しますね。
いやあ、スミレちゃんカワイイ。いや、そうじゃなくて、袖と背中についてるロゴ(?)、頑張って書いたんです。あんまり漢字の崩し方分からなかったけど分からないなりに単純な図形に落としました。悪くはないと自負してるけど、Q体に見せたら漢字を単純な図形に落とした格好良いデザインの例を見せられたのでまだまだ進歩しなきゃいけないですね。
スミレはたぶんジャケット自分で作ってるので、模様も自分で考えて書いてるんですよ、きっと。左の袖には「姫鼠」、背中には「子」って書いてます。自分の種族の名前をジャケットに書ける自己肯定感、すごいですね。見習いたいものです。本当に僕がこの子の声を当てていいか分からなくなってきましたね。でも僕の中にスミレは確実にいるのでそれを信じてやっていくしかないですね。成すぞ。