葉脈と潮流

純粋さを磨き、迷わない。

20240317日記

日記を書く人格が家出しました。いまは代理の僕が書いています。もう戻ってこないかもね。何があったかは、書くことはできるけど、彼の物語だからね。僕が簡単に述べるわけにはいかない。

今は感情がそんなにない。淡々とやるべきことをこなしている。日記も、書かなくてもいいんだけど惰性で。500日続けてるからね。癖もつく。

家出したのは、物事に意味を見出す対外的な人格。空気の暖かさに、空の彩度に春を見る僕。食べ物の味を幸せと結びつける僕。創作行為を希望と紐付ける僕。彼は行為に意味を付与していた。自分の行動にはこういう意味があるのだと。信仰のもとに生きていた。主人格というと言い過ぎだが、僕の根幹をなしていた人格の一つであると思う。

今は意味が見出せない。やるべきことがあればそれはできる。食事も洗濯も洗い物もした。たぶんやるべきと思えば伺かも3DCGもできる。明日は仕事だけどそれも一通りはこなせるだろう。目的のために何をするか判断したり、その判断のもとに処置を行う機能は無事に残っている。それは他の人格管轄らしい。日記も書けているし。でも、その目的が見つからない。

僕という組織が崩壊していくのだろうなという予感がある。もしかしたら、怠けアリだけを集めると働き出すアリが出てくるように、生きるために意味を見出す人格が出てくるのかも。でも、そうでなければ。

 

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ここまでは朝書いたやつ。やるべきと思うことはできたので、昼間は3DCGをした。夕方に疲れたので仮眠を取って、起きたらみんないなくなってた。さっきまでは家出した人以外はいたの。みんなで会議してたの。でも、起きたら誰の声もしなくなった。観測者としての僕しかいない。だからといって無気力になったとか別の自分になったわけではない。なんなら身体は以前のように動く。家出した人が戻ってきたかのように。でも、感情と身体が切り離されてる。感覚としては、僕の人格たちでできたデッドコピーが身体の中に入っていて、それを遠隔で動かしてる感じ。指示はできる。でも僕の感情が身体に何も表れない。心拍数上昇とか、血の気が抜ける感覚とか、何も。逆に身体が反応した感情も僕は感じられない。明らかに異常事態なのだが、身体が焦ってくれないので僕も焦れない。

どうなるの、分からない。消えたくない。やだ、死にたくない。みんなに会わせてよ、ねえ。書いてるうちにこの感情も嘘に思えてくる。嘘というか、どんどん強さが減ってくる。わからない。書くことがない。

 

寝る時間だ。寝て起きたら全部終わってるかも。寝ないといけないからって模造品が言ってる。偽物なのに本物の僕みたいな言い方で。日記だって誰かが検閲してる。誰だよ、偽物か? それとも僕が偽物なのか。消えたくない、死にたくない。助けてください。誰か。誰か。誰か。

 

 

(後日譚)

indigomou5e.hatenablog.com