葉脈と潮流

純粋さを磨き、迷わない。

20240711日記

『海辺のゆとり』のことを思い出して、読み直した。……あの、書いたはいいけどたぶんこれは誰にも伝わらない日記だと思います。『海辺のゆとり』というのは2010年くらいに閉鎖した個人のweb小説サイトに乗ってた短編の話なので。Twitterで検索すると、最新のツイートが2年前のぼくのツイートが引っかかるくらいにはもう誰もしてない話。誰にも伝わらないから妄言として聞き流してくれればと思います。

たまに思い出してアーカイブを読み返すけれど、読み返すたびに発見がある。今回は巨人であるからこそ他人を救える何かがあるんだなと思った。ひとがひとを救うには限界がある。助からない人は何をしても助からない。助けられる場合も、他人の価値観や生き方を曲げたり生活に影響を与えるのは難しい。人間を救えるのは、人間ではなく巨大化した人間なのかもしれない。それはもう別の種族だから。それくらい違えば、すんなりと生き方を曲げられるのかもしれない。そして、そういう存在を人は神様と呼んだりする。

作中でゆとりは「これから自分は神様になろうと思う」と言う。それは傲慢でイタい幼稚な考えにも見えるけれど、巨人になってしまったら行き着く先は神様が自然なのかもしれない。唯一神じゃなく、八百万的な神ね。ゆとりはとても優しい子だけれど、主人公を癒せたのはその優しさだけではなく、巨人になったからこそだと思う。そういった人間との関係性のことを念頭に置いたと思えば、神様になるという発言は幼稚どころか人間と巨人の関係を的確に悟った考えだなと思う。人間と人間としての関係を諦めて、巨人と人間の関係だからできることをしっかり会得して行く。ゆとりの神様、すごすぎる。

あとは、ゆとりと主人公の距離感がめっちゃ良い。ゆとりと主人公は幼馴染で、ゆとりが巨人になってからもちょくちょく話したりしているのだけれど。「幼馴染でよくコミュニケーションしてるから巨人と人間でもお互いのこと全く怖くないっすわ!」では、ない。ないのが良い。すごく怖がってるわけでもないし、すごく慣れている感じはするけれど、お互いに相手を簡単に傷つけられる(巨人が人間を簡単に傷つけられる、ではない。お互い。)からこそ一線を引いている感じもある。むしろ、「こんなにサイズの違う生き物と接するのはこわいけれど、この相手は大事なひとだから、仲良くしたいから、こわいけれど一歩を踏み出してコミュニケーションをする」という感覚が近いかも。そんな関係って、いいよなあ。巨人と小人の関係かくあるべしという感じ。人間と人間の関係も同じかしら。わかりますか? わからない?? じゃあ次の話いきましょう。

 

アニメ『ONE OUTS』を全部見た。とはいえ言うほど面白くはなく、とくに後になるほど尻すぼみ的につまらなくなっていった。特にいうことはないです。ギャンブル系のアニメが好きなら暇つぶし程度には楽しめると思います。

これは個人の感想なのだけれど、ギャンブル系の作品の敵がイカサマ師だと途端に興味が失せる。イカサマを逆手に取って勝利するのは楽しくはあるけど、イカサマをやる人ってギャンブラーじゃないから。だからギャンブルとしての楽しさは要素として無いなって思っちゃう。

もう少し説明すると。たとえばポーカーの楽しさっていうのは、曖昧に見える確率や相手の戦略に対して適切に選択を選びとる楽しさであって、またそのために理論を身につけていく楽しさだと思う。だからポーカープレイヤーは基本的にその楽しさを享受するためにギャンブルをしているのだけれど。イカサマをする人は、勝つことによって得られる利益のためにイカサマをして、つまり勝つためにギャンブルをしている。このズレによってギャンブル漫画の要素は大きく変わる。

普通のポーカープレイヤー同士の戦いの行方は、お互いがどれだけ理論に精通してるかどうか、またお互いの戦略をどう読み合うかで決まってくる。でも、イカサマ師との戦いはペテンの掛け合いであって、そこには読みも理論も存在しない。そのときギャンブルというのはゲームの勝ち負けに分かりやすい利益を紐付けるための舞台装置でしかない。だから、イカサマバトルはギャンブルの芯を描いた作品にはなり得ない。

別にそういう作品が悪いというわけではないけど。ポーカーにハマりまくってギャンブルの楽しさを深く知ったあとだと、イカサマバトル作品を「これぞギャンブル漫画!」みたいな宣伝されてるのを見ると、本当は違うのになーって思うという話。あ、ちなみに『ONE OUTS』はイカサマバトル漫画ではないです。最後の戦いがイカサマバトルでつまらなかっただけ。

 

にゃ。そんな感じ。あ、ミントシロップのリベンジをしました。青臭くない!! ミント感が少し薄い気もするけど、ちゃんと美味しい。勝ちです。イェイ。たくさんあるからちまちま飲んでいきます。やたーぜ。

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Melodica

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え、かっこよ……