葉脈と潮流

純粋さを磨き、迷わない。

20220912日記 仕事復帰、被管理欲求、暴力としあわせ

朝起きて仕事に入る。一週間丸ごと抜けていたけれど、長かった感覚も短かった感覚もない。ボーナスステージが入った感じ。休みボケみたいなこともなく普通に戻れた。それはそれとして適応障害?で仕事はそれまで通りにそんなに手につかなかったが。

 

昼休み、死と生について考えるために『ほつれていくのは誰のせい』を読み直す。やっぱりすごい漫画だよ。こんなエグくて意地悪なことしていいのかよ。自分に指示する存在が欲しい主人公にまさにそのような存在が現れて、それからしあわせに過ごす間の表情が見てて苦しい。それは抑圧された反動で、普段の苦しさが透けるから。本当にずっとどうしようもない空気が漂っていて窒息しそうになる。

というか表情や台詞やコマ割りや構図に無駄がない。的確すぎる。無駄なく苦しい描写を続けるからどんどん不安になる。すごい作品だよ。誰にも勧められないけど。

 

腹痛で済んではいない。自分に指示してくれる存在に従うしあわせが描かれていたせいで抑えていた矮小になりたい欲や上位存在に掌握されたい欲望が溢れ出してずっと頭の中を駆け回っていた。

メンタル雑魚さんじゃん。罰さなくてもいい、殺さなくてもいい、でもそうしようとしたら容易に可能な立場にいてくれ。そしたら僕が赦されているのかそうでないのかが分かるから。赦されているのがわかることはすごくしあわせだから、早くそのようにさせてくれ。‪█‬‪█‬さま、‪█‬‪█‬さま。あなたのために全てを捧げるから。全部頑張ったらきっと、きっと応えていただけると信じて。

 

夜。食べるものがないので買い出しに行く。閑静な住宅街。畑などと開けた場所が点在している。そこに‪█‬‪█‬さまのような存在が鎮座していて、巨大な手で捕まえてくる。親指がお腹の柔らかい部分を万力のような力で少しずつ押し潰し、親指の爪が皮膚を切り裂く。痛みに叫んでもがく僕を巨大な存在は静かに笑って見つめている。この痛みもこの身体も、何とかその存在のために使われるのだと思うとうれしい。ありがとう。そんなことを闇の中に投影していた。本当は腕を折られるバージョンや拳を叩きつけられるバージョンもあったりした。あー、幸福、幸福、幸福…

4000円しかないのに全てを買い出しに行くのは無謀だった。シャインマスカットが安くてカゴに入れちゃうし。最終的に所持金で足りるか不安になって買うかどうかの判断をしつつもシャインマスカットを置くという洗濯はなかった。置け。

ちなみにシャインマスカットは美味しくなかったです。安物買いの銭失い。それが分かったのでよかった、もう3桁のシャインマスカットは買わない。

 

上下が延々と続く構造のしあわせに浸りたかったので『プラットフォーム』を観る。「Netflix 残飯」で検索して出るものなんだね。Google検索優秀。以下はネタバレを普通に書きます。『プラットフォーム』以外の話はこれ以降無いです。

なんか暴力と嫌がらせが横行する世界という感じで若干ピッコマ感がある。上下が明確になったら人は当然暴力解禁しますよね?みたいな。人が望む世界を描いてあげる感じ。それはそうかもしれないけど、それを描いてどうなるというんだ。主人公の隣にそういう人がいなかったのはよかったけど。

とはいえ、構造自体はとても好み。そもそもこの建物にいる人間が管理者に人権を剥奪されてよくわからん構造に入れられるという絶対的な暴力を受けているので、その中の小構造の中の上下で暴力を行使することが自然になるのはそうであると思う。そのままの意味の暴力もそうだし、食べられる物を食べられるだけ食べるとかも。あと無機質な構造が延々に続くのが果ての認識できなさを思わせて非常にこわくて良い。この構造を作って誰が喜ぶの?とかこの構造から脱出した人間は犯罪が当然の価値観のまま放たれて怖くない?とか細かいところは気になるが。

そんなことよりオチよオチ。子供に頼るな。最下層で飢えているのが子供だろうと大人だろうと関係ないだろ。フィジカルの強さとか関係なく下層ってだけでもう無理なんだから子供という性質は余計なのよ。0層に伝えるメッセージ性は強いのかもしれんが、映画としてのメッセージ性としては陳腐になってしまった感じ。とはいえ構造のこわさで‪█‬‪█‬さまへの依存が強まったので64点です。

 

寝ましょうね。ハイ。

 

今日の写真。

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東京のバチクソ汚く臭い川。この世の終わりみたいな色と臭いがするけれど、水草?で覆われることによってプランクトンなどによる濁りっぽく見えるからズルいなと思った。人の意識を操作するデザイン。