ちょっと遅れたけどポケットモンスターシールドをプレイしてクリアした。これまでのポケモンと色んな意味で大きく違う良いゲームだった。書きたいことが多いし、ツイッターに書くとネタバレだったり未プレイの人のお目汚しになりそうなのでブログに。ネタバレ含むよ。
ガラル地方のふみと君はカッコイイ悪タイプが好きなバッドボーイだよ。
— 藍鼠 (@indigo_mou5e) 2020年2月3日
今回のポケモンは主人公の人格を自分の外に置き、常に想定することで進めた。プレイ前の主人公の設定は悪タイプが好きな男の子。ハイコントラストビビッドボーイ*1。旅に出られる年齢になったので憧れだったポケモントレーナーへの旅へ。サトシかよ。
最初に設定したのはそれくらい。性格なんて旅の間に変わりうるし、少しずつ見出すのが楽しい。でも今回はあまり大きく変わらなかった。詳しくは後述するけど、今作はそもそも性格を変えうる大きな出来事が特にないというのもある。
でも一つ大きく変わったのは、主人公の才能についての評価。主人公には確実に才覚がある。そもそも何故主人公が勝ち続けられるのかについての理由付けについては諸説あるが、僕の今作でのそれに対する答えは(安易な答えではあるが)「才能」だった。
ポケモンを貰ってすぐ、ホップくんとの初めてのバトルでいつものように弱点をついたときに「弱点をすでに理解しているのか!?」というような台詞をもらう。逆に言えば「弱点を理解するのは容易ではない」という風にも取れる。ポケモンの弱点を理解したり、それを基に戦略を組み立てることがそもそも並大抵のことではないのだろう。というと主人公は研究熱心か天性の才能を持っているかの二択になるだろう。前者は性格設定から合わないため、結局才能持ちということになる。HPゲージが見えたり弱点や耐性のフィードバックが容易に把握できるというのも考え直してみればチート能力っぽい。
というわけで。一見無邪気な少年に見えてポケモンの状態を観察する力がずば抜けているという印象に最終的には辿り着いてしまった。そう考えるとガラルに限らず歴代主人公は全員こわいですね。
パーティーの話をします。
最終的なパーティー。みんな顔が良い。 #ポケモン剣盾 #NintendoSwitch pic.twitter.com/PbdO1bsTOo
— 藍鼠 (@indigo_mou5e) 2020年2月12日
初めは悪タイプは3匹くらいにしておくつもりだった。でもジムリーダーがこだわりを持ってタイプ統一をしているのを見て(どちらかというと藍鼠が個人的に)タイプ統一をしたくなってしまった*2。途中まで連れていたアオガラスやセキタンザンはそのためにリストラされてしまった。かなしい。あんまりそういうことはしたくなかったのだけれど*3。クスネの進化系(ニックネーム付けたので忘れちゃった)も戦力調整のためにリストラ。序盤の仲間が一気にリストラ… 主人公はどんな気持ちだったんだろうね。でもそこに主人公のチャンピオンになる覚悟が見える気もしますね。*4
悪統一+サルノリの感想としては、相手の技の一貫がかなりきつい。虫格闘フェアリーはもちろん、炎や飛行などもほとんど等倍以上で通されるため、対面が悪いと有利な入れ替えにもできずにそのまま倒されてしまう。タイプ2、サブウェポン、ポケモンの特性を上手く使いつつ回していかないといけない。そう考えると結構バランスのいい縛りだった。ダンデ戦が恐ろしく辛かったけど…
キャラクターの話をします。
ダンデはすごい良いキャラでしたね。人気になるのも頷ける。あれを倒しつつチャンピオンとしての役割を引き継げる人間、ほとんど居ないんじゃあないか?
ホップは今までで一番いいライバルだったかも。戦うことで互いに高め合っていく感触がちゃんとあった。ポケモンが入れ替わるのは色んな経験を積むためなんだろうね、がんばっている感じが掴めてとても良かった。
マリィとビートは逆に今までのライバルっぽい。出会ったから戦うというか。ホップが描かれすぎて対比でちょっと物足りない印象になったのは残念。マリィとは悪タイプパーティがかぶっちゃってちょっと微妙な雰囲気になってしまったけど、最終的にはマリィの意志も背負ってダンデに挑んだ雰囲気がありそれは個人的に良かった。
ジムリーダーの各位もそんなに登場時間は長くなかったのにちゃんとキャラが立っていてよかった。個人的には色黒の子が多かったのがうれしい。藍鼠は色黒好きなので。主人公も一番色黒の男の子だしね。本音を言うともっと触れ合いたい。クリア後の探索そんなにやってないからそこで出会えたらいいな。
ストーリーの話をします。
ガラル新チャンピオン、他の地方のチャンピオンと比べて大人の嫌らしさにあてられたり使命を背負わされたりしてないので政治力に疎そう。その代わり巨大なポケモンと対面したりワイルドエリア通り抜けたりしてるので野生的な力は高い。
— 藍鼠 (@indigo_mou5e) 2020年2月12日
今作はこれまで恒例だった悪の組織やそれを倒す役割が無くなった(正確には○○団はあるけど…)。ただひたすらにチャンピオンを目指すストーリーは初代や金銀などを彷彿とさせる。子供がポケモントレーナーになる物語としてはその方が正しい気がする。ソニアさんの「大人に任せて」の台詞は正しかったですね、いやほんと。面倒ごとは小学生レベルの子供が担うことじゃないですよ。でも、子供の人権が守られた一方で、それはそれでちょっとさびしいかも。いや、子供の人権が第一だけどね?
最後にローズを倒すイベントがあったけど、主人公はそれをどう解釈してるんだろうね。子供の純粋さで何となく「よく分からないけどローズは実は"悪い人"だったっぽいので倒す」くらいの解像度の認識をしているような気もする。これは大人が裏で守ってくれていたおかげで純粋さが守られたともいえるし、見方を変えれば大人の過保護で成長しなかったともいえる。いや、あんまり悪く言う気はないけどね。やっぱり大人は大人の、子供は子供の領分をちゃんとやるのが大事だとは思うよ。
ガラル新チャンピオン、曇りのない非常に快活な目をしていて人々からの人気も高いが、それはそれとして強さが真っ直ぐすぎるのでチャンピオンの座は2年程度しか保てない。(後にフロックなどと揶揄される)
— 藍鼠 (@indigo_mou5e) 2020年2月12日
それはそれとして、ガラル新チャンピオン*5は他の地域のチャンピオンたちと比べても大人の嫌らしさに(直接的には)あてられてないので純朴なまま育ってそう。
才気で勝ち上がってきた純朴な若者、確かに強力だしダンデに勝つのもありそうだけど、その強さはいつまで続くのかな。真っ直ぐな刀は強い半面読みやすいので、また別の天才が後々出てくればチャンピオンの座を退くことになりそう。2,3年持つくらいかな。ちなみに、例えばアローラ初代チャンピオンはやろうと思えば10年くらいはチャンピオン防衛できそうな感じがしますね。
ところで、フロック云々は言われてるだけで才能は本物だよ。ダンデを倒すというところ含めて期待が本人の力量より大きくなったがためにそう言われるだけで… ただ、チャンピオンになったら大人の世界に否が応でも足を踏み入れることになるので、一足遅く適応することができればまだ進化の可能性はある。剣盾のゲーム内ではそれを見ることができないのが残念だけれど… マイナーチェンジで続編やってくれないかな。
最後にポケモン紹介でもやろうかな。やります。こっから先は蛇足です。ただのウチの子自慢。
カーマ(マニューラ)
- カワイイ。(カワイさが)エース級。
- 紙耐久は伊達じゃなくサブウェポンの抜群で容易に落ちるがそれを補って余りあるカワイさ。
- 冗談は置いておいて、ふくろだたき/つららばり+おうじゃのしるしコンボ担当。あとドラゴン狩り。
- 先発に出せば1,2匹は持って行ってくれる安定感がある。
- あとカワイイ。
クジハ(キリキザン)
- カッコイイ。顔が良い。
- しかし鈍足紙耐久は辛く、得意な相手を1匹落とすので精一杯という感じ。
- 一応、対フェアリー枠。だけどスカタンクで十分という説。
- カッコイイんだけどね、格闘4倍はちょっと…
- 低い特防で受ける特殊炎技もきつい。
コキヒ(オーロンゲ)
- フェアリーを使ってみたかった。
- 対格闘として優秀。
- わるだくみからのあくのはどうも強い。
- 特殊フェアリー技を覚えてほしかった…
- 高速アタッカーは使いやすいね。
- 深緋(こきひ)という名前にしたのに進化したら緑色になっちゃった…
- 顔が良い。マリィのオーロンゲのキョダイマックスずるいよ、おれも欲しい…
ゲッパク(バルジーナ)
- 物理受け枠。
- バルチャイの時からチームのアイドル。進化前はしんかのきせきで耐久していた。
- 物理に偏っているポケモンは多く、てっぺき+たべのこしで大体は狩れる。
- 等倍や抜群サブウェポン程度なら余裕で耐える。何気に一番頼りになった子。
- はねやすめが欲しかったがタマゴ技だった…
- がんせきふうじでリザードンを狩ったフィニッシャー。
- ただ地味。こんなポケモンがエースのチャンピオンは人々に受けるのか…?
リンド(スカタンク)
ジョバンニ(ゴリランダー)
- 最初に貰ったポケモン。
- 草タイプだし悪統一に混ぜても縛りの範疇からはそんなに外れない、はず。
- 実際そんなにこの子の存在で何とかなったことはあまりない。水に対して強く出れるのは○。
- というか草を選んだせいでダンデが炎タイプを二匹持ってきたほうがつらい。
- 炎タイプはパーティーの内3匹が抜群で3匹が等倍なので…
- 何気にとんぼ返りを覚えるのがうれしい。先発にも。
最後に2。
イッシュに旅行に行ったガラル新チャンピオンがイッシュチャンピオンと茶しばいてポケモンバトルするだけで生まれる百合がそこにはあります。
— 藍鼠 (@indigo_mou5e) 2020年2月12日
ガラルイッシュの百合はあります*6。壮大なストーリーに巻き込まれた主人公と、大人に歪められず純朴なまま育ったけど一方で強大なポケモンの中を潜り抜けてきた主人公との間には激しいコントラストが存在するし互いに何コイツ?の感情が発生するんですね、わかりますか? わかって。わかりましたか? …オーケー。それでは、また。